津市久居尾崎塾のブログ

津市久居にある塾のブログ

夏期講習開始 新指導要領 三体

全員が第一志望に合格した桜満開の春を超えて、あっという間に夏がやってきた。

 

1学期を終えて

1学期は指導要領の改訂に伴った『各中学での指導の違い』に戸惑いを受けた。

特に久居中は他の中学と比して大きく変わっていた。

まずは中間試験がなかったので、今年から導入された単元テストと期末試験の比重が重かったこと。そして期末試験は全学年ともに応用が中心となっており、高得点を取るのが非常に難しかった事。さらには平均点や順位を出さないため、生徒がどれくらい自分はできているのか判断する材料がなかったこと。

いずれも中学生の今後の学習にとって良い影響を与えるのか甚だ疑問だ。

ましてや中学校の取り組むべき最重要事項(と思う)である、生徒の自己肯定感を育むという観点で見れば失敗していると感じる。

例えば中学1年の初めての定期テストで、理科や社会は満点の(100点満点のテストは数理のみ)半分も取れていない生徒が大半だったそうだ。

理科の平均は100点満点の30点、社会は非公表だが70点満点中おそらく35点もないらしい。塾生の中にはそれぞれ満点やそれに近い点数の生徒もいたが、中学生になって初めての定期テストでこのような平均点では自信を無くした1年生は多いだろう。

指導要領に沿った指導の遂行に主が置かれ、生徒の自己肯定感の成長は後回しになっている印象を受けている。

久居中の先生には2学期以降は何かしらの対応をしてほしいと切に願う。

ちなみに順位が出た東中、南郊中、西中全てで学年1桁が出ている。

そしてほとんどの塾生が中間テストに比べ、期末テストで順位を上げていた。

※追記 全国的にも今回の指導要領変更は不安や批判の声が上がっている様子。

news.yahoo.co.jp

当該記事は7/24現在、中学生保護者達のコメントが400件以上ついているが、ほぼ不安や批判の意見だ。定期テストで100点や、平均点より40点以上高い点数を取ったが評価は5段階の4だった等、納得のいかない様子が書き込まれている。

 

指導要領改訂への対策

当塾としては先ずは例年通りのインプット→アウトプットを徹底しつつ、今年度からは(手探りではあるが)知識の使い方・活用の方法を意識して指導していく。

具体的には、先ず夏休みのうちに作文を書かせ添削していく予定だ。

あるテーマを読み理解した上で、そのテーマに対して自分の意見を簡潔にまとめる練習をさせていこうと考えている。

久居中の中間テストで顕著だったのは『読解力&表現力』の重視だ。

国語の作文の多さは言うに及ばず、理科も社会も明らかに『読解力&表現力』が求められていた。

読解力&表現力は正直、短距離走の得手不得手のように、ある程度のセンスが試される。

伸ばすのは時間がかかる能力ではあるが、これらが強くなれば、受験だけでなく就職や日々のコミュニケーション等、様々な場面で活用できる。

 

中1・2夏期講習

 中1はもちろんだが、昨年は実施できていない中2も初めてとなる夏期講習。

英語と数学の総復習→2学期の予習を徹底していく。

早い生徒は英・数の追加や、他の強化にも取り組んでいく。

2学期の学校の授業がより分かりやすく、楽しくなるようやっていこう。

中3夏期講習

今年の夏も中3は英語と数学の強化と、理科社会の総復習(理社86単元テスト)に取り組んでいる。県大会へ出場する生徒は来月からが本番だ。

皆それぞれの燃える夏を過ごしている。

 

三体

www.amazon.co.jp

年初に購入した『三体』


『世界で最も権威のあるSF作品の再交渉をアジアで初めて受賞』

オバマ前大統領やFacebookのマークザッカーバーグが推薦』

ここ数年の長編小説で1番の話題作であろうこの作品。

文化大革命からの始まり、ハードボイルド小説さながらの濃厚な描写を堪能しつつ、

「これはSFなのか?」と戸惑いながら読み進むも、受験期になり頓挫。

しばらく放置していたが、7月になり再び最初から読み始めると、気が付けば沼に落ちいった。『応答するな!応答するな!!応答するな!!!』あたりから、まさに沼のようにストーリーへ深く落ち込んでいき、気が付けば寝る間を惜しんで最後まで一気読みだった。合計5冊の長文をうなりながら読んだ。

7月前半、頭の中は半分宇宙に行っていた。読み進むにつれ、夜空がいつもの夜空ではなく、宇宙の一部になっていく感じ。

個人的には2巻の上下が最高&最高(智子(名称ちし※トモコでもある)・面壁者・破壁人なんて言葉を思い出すだけでワクワク)だった。軽いインフルエンザのようなウイルス兵器のシーンもコロナ禍で読むと真実味があった。

もちろん3巻上下も分厚い内容だった。終盤ではAAのキャラクターが1番好きだ。

圧巻のラスト。時の無常。石の力。読み返すごとに発見があるだろう。

作者インタビュー等おっかけられていないが、作者は日本フリークなのだろう。

例えば私が大学時代に読んだ知覧特攻隊のホタルの逸話(脚色はしてあるが)は日本人でも知らない人が多いはず。

物理・化学はもちろん哲学や社会学のSF的考察も大いに楽しめた。物理化学の知識が無い私でも雰囲気で楽しめた。。

 

さらに本作がNETFLIXでドラマ化されるとのこと!!!

japanese.engadget.com

余談

誰かとこの気持ちを分かち合いたいと思いYouTubeで様々な人の三体動画を見ていたら、池袋ウエストゲートパークでお馴染みの石田衣良氏が2人のゲストと話している動画を発見。石田氏の作品は読んだことはなかったが(窪塚洋介主演のドラマは大好物)売れっ子作家の感想を知りたいと思って視聴した。。。。

が、10分で見るのをやめた。本作は題名『三体』の通り、古典的数学の三体問題をベースに『3つの恒星がある星があったとして、、、』が主題だが、石田さんは2つの恒星と勘違いしておられた。そしてゲストの女性は「読みやすくて面白かった」と話していたが、全く理解していない様子だった。あれは誰のための何の動画だったのか。

 

とにかく始まったばかりの夏休み!

中学生でこの『三体』を読み切るのは少しヘビーかもしれないけれど、心の底からお勧めです。中学生だからこそ受けとることができる感動があると思う。そして、これを読み切ることができれば、だいたいの名作や傑作と呼ばれている作品も楽しく読めると思うよ。

部活や勉強そして青春の合間にどうぞ!

ja.wikipedia.org