津市久居尾崎塾のブログ

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3期生と飲んだ。成績向上と怒る・叱るの関係

先週、3期生のKとTとオールラウンドの渡辺先生と久居の屋台寿司で飲んだ。

2人とも通常なら大学4年生だが休学して留学をしていたため、現在3年生。

コロナでオンライン授業になっているそうだ。本来ならインターンや夏のイベント等に忙しいはずの3年生だが今年はそうもいかず、それぞれ飲食や引っ越しのアルバイト、母校での部活指導補助等を頑張っている様子だった。今は仏のように叱らない授業をしている(つもり)が、3期生当時はオラオラ言っていたようで、2人は当時の話を面白おかしく語ってくれとても楽しかった。特にMが「宿題をする時間がないんです」と言ったのに対し、俺が「昨日どう過ごしたかタイムスケジュールを書いてみろ」と言って、Mが出した紙を見て激怒した話。「なんで晩御飯3時間も食べとるんね!」

卒塾生たちと、こうやってお酒を飲みに行けるのは塾をやっていて良かったと思える時間の一つだ。ほぼ無名で今よりずっと小さなテナントだった塾に来てくれた3期生までの生徒達、そしてその保護者の皆様に改めて感謝!

店には偶然、結婚式の余興動画(1期生のYが撮ってくれた)を送った1期生のKも夫婦で来店し子供の写真を見せてもらった。時間が過ぎるのはアッという間だと再確認した夜だった。

翌日、怒る・叱ることについて考えた。確かに以前に比べて、怒り・叱らなくなった。感情に任せて「怒る」のと相手の事を考え「叱る」のは違うなどという話は、今回はどうでも良い。いじめと一緒で叱られている側が「怒られている」と感じれば怒りなのだ。ともあれ、怒る・叱るが減ったのは、単純にそれで相手にこちらの真意が伝わったり、相手の行動が変わることは少ないと実感したからだ。声を荒げず、机や椅子を蹴らず、相手を威嚇せずに、純粋に『話をする』ことが一番効果的に思いを伝えられると、今は思う。おそらく今の教育界にとっては常識だと思うことが、塾を始めた当時はよく分からなかった。当時の塾でいやな思いをした人もいただろう。反省。

先日、テストを返された中学1年の生徒が「やばい点数やから家でめっちゃ怒られる」と話しているのを聞いた。詳しく点数を聞くと、例えそれが3年生の1学期末テストだったとしても進学校を十分狙える点数だった。点数はどうであれ、特に家族がテストの点数に対して怒っても効果はないだろう。むしろやる気をなくす弊害のほうが大きいと思う。目標を定め、それを達成できるよう行動をする事が、テストでも部活でも上達するコツだと思う。今回のコロナ明けテストでは、久居中1位等、多くの生徒が自己ベストを出した。一方で大きく点数を下げた生徒も中にはいた。

同じ塾で同じ講師に学んでいても、結果は大きく違う。原因は勉強する意思の違いだと思う。

今回初めて1位だった生徒も自己ベストを出した生徒達も、テスト前意欲に溢れていた。長時間の自習はもちろん、こちらが用意した教材が終わると追加の教材をこなした。中にはかなり頑張ったが思うような結果がでなかった生徒もいた。例年数人はこのような『めっちゃ頑張った後のテスト結果が振るわない』事が起こる。しかし、その次のテストでは自己ベスト等、かなり良い結果を出せる。この9年間で同様の悩みを聞いた生徒は全員、夏時点の志望校かそれより難しい高校に合格している。大げさかもしれないが、挫折からの復活という体験は、今後の人生において大いに活かせる体験となるはずだ。

結局、やればできる、やらないとできないのだ。

やる気があれば生徒は自ら学ぼうとする。分からない箇所を積極的に質問に来るし、次は何をしたらよいかと具体的な質問が来る。

やる気がなければ、例え保護者に言われ塾で自習を長時間しても成績は上がりにくい。質問はしないし、小テストは答えを丸暗記してその場しのぎでやりすごしてしまう生徒が多い。

 

やる気を出させるにはどうしたら良いか?という質問を頂くことが多いが、とても難しい。答えは無限にあるが、その人によって変わるのである意味究極の問題だ。

まずはなりたい人物像を徐々に形成していくことが近道だと考えている。

何でも良いと思う。「金持ちになりたい」「サラリーマンになりたい」「専業主婦になりたい」等々。じゃあ金持ちってどんな仕事している人が多いのかという話や、サラリーマンっていう職業はなく仕事は無限にありしかも増えているという話、専業主婦のリスクの話しとか、とっかかりさえあれば、仕事の話は家庭でも、塾でも、どこでもできるはずだ。そして自分が楽しいと感じるのはどういう時か考えたり、色々な人に会って話を聞いたり、様々な種類の映画を観たり、小説を読んだり、村上龍『14歳のハローワーク』や最近のベストセラー『なぜ僕らは働くのか』を読む等(2冊とも塾にあります)、徐々に未来の理想の自分を作っていけば、今やるべきことが見えてくるかも。